1986-05-09 第104回国会 参議院 科学技術特別委員会 第7号
○参考人(服部学君) 私、先ほど原子力基本法、それから学術会議の原子力平和利用三原則、あるいはそのもとになりました我が国の原子力研究についての原子核物理学者の意見というようなものをもとにして申し上げましたが、これは私自身が原子力の研究分野に携わっているから特に原子力の問題についてお話をしたわけでありますが、これは何も原子力に限ったことではなくて、すべての科学研究あるいは技術の開発についても同じことが
○参考人(服部学君) 私、先ほど原子力基本法、それから学術会議の原子力平和利用三原則、あるいはそのもとになりました我が国の原子力研究についての原子核物理学者の意見というようなものをもとにして申し上げましたが、これは私自身が原子力の研究分野に携わっているから特に原子力の問題についてお話をしたわけでありますが、これは何も原子力に限ったことではなくて、すべての科学研究あるいは技術の開発についても同じことが
○参考人(服部学君) 先ほど申し上げましたことのあるいは繰り返しになるのかもしれませんけれども、岡部先生の御質問にお答えさせていただきたいと思います。 岡部先生は、防衛庁は国の研究所である、したがって、この法律を待たなくともそういう民間との交流はできるのであるというふうにおっしゃったわけでございますが、現在の国家公務員法の中で自衛隊職員というのは特別公務員ということになっております。これはいわゆる
○参考人(服部学君) 立教大学の服部でございます。 私は立教大学の原子力研究所というところに勤めておりまして、原子力の安全性に関する研究を行っております。つまり、今回のチェルノブイリ事故のようなことが起こらないようにするには一体どうしたらいいのか、そういったことを中心にして研究を続けております。御存じのように、原子力の研究というものは、これは非常に広い分野の総合研究でございます。研究の交流というものが
○服部参考人 私自身はもう何でも言いたいことをどこへでも出ていってしゃべる人間でございますので、公開の原則で、公開してはならぬといったようなことで縛られた覚えは私自身はございませんけれども、回りでは幾つかの例を見聞きしております。少し古いことになるかと思いますけれども、たとえば日本原子力研究所の国産一号炉という原子炉の燃料棒に欠陥があった問題がかつてございます。国産一号炉と申しますのは、日本で初めて
○服部参考人 三条委員会か八条委員会かというお話がございましたけれども、それで私が思い出しますのは、昔、原子力委員会をどういうふうな性格のものにするかということで、亡くなられました藤岡由夫先生がいろいろと苦心をされていたときのお話でございます。これは佐々木さんなどもよく御存じだと思いますが、藤岡先生は、新しい原子力というものに取り組んでいくのに、いままでのようなお役所のやり方だけではうまくいかない、
○服部参考人 服部でございます。 私も法律の専門家ではございませんのですが、この基本法が昭和三十年でしたでしょうかつくられましたときに、この基本法というのは大変大事な法律である、教育基本法、原子力基本法と、この基本法という名前がつく法律というのは、普通の法律よりもはるかに重要な法律である、いわば憲法に次ぐものであるというお話を承ったことがございます。そういう意味では私は、この基本法の改正というものは
○参考人(服部学君) 少なくとも一・四%の出力であれだけの放射線が漏れたというのは、やはり初歩的なミスと言われてもやむを得ないと思います。
○参考人(服部学君) あの直後に漂流しておりましたときに、宮坂調査団と通称言われている調査団が調査をされたわけでございますが、率直に申しまして、十分なデータではなかったと私は判断いたしております。
○参考人(服部学君) 服部でございます。 何の因果か存じませんけれども、「むつ」の問題が始まりましてから十何年の間、外側からこの問題にずっとつき合いをさせられてまいりまして、それだけに「むつ」の問題というのは何か人ごとのような気がしなくなってきております。 「むつ」の技術的な問題にもいろいろ問題があったわけでございますが、いわゆる大山委員会——「むつ」放射線漏れ問題調査委員会の御報告、その中にこういう
○参考人(服部学君) 率直に申しまして、私はその廃棄物の処理の専門ではございませんので、それと、きょうそういうこまかいデータは持ってきておりませんので、この場でこまかい数字まではお答えいたしかねるのでございますが……。
○参考人(服部学君) ひび割れというのは、わりあいにいろいろな原子炉で例があることでございます。日本の場合でも日本原子力研究所の動力試験炉、JPDRという原子炉で圧力容器の内面にヘヤクラックが多数発見されたということが一九六六年にすでに見つかっております。それから外国の例を申しますと、オイスタークリークの発電炉、これがやはり運転開始の前に圧力容器の底の部分の溶接部分、それから各種のパイプ百三十七本のうち
○参考人(服部学君) 服部でございます。 私は百キロワットというたいへん小型の研究用原子炉のお守りをこの十数年やってきた立場の人間でございます。このごろの原子力発電所、百万キロとか数百万キロワットというのに比べますと、たいへんかわいらしい原子炉でございますが、そういう百キロワットといったような小さな原子炉を扱いますときでも、私たちは放射能の問題というものを非常に重大な問題として考えてきております。
○服部参考人 一昨年八月十七日にアメリカ側から日本へ送られましたエイドメモアールというものの中にこういうことが書いてございます。通常の原子力潜水艦の原子炉は原子爆弾のような爆発が起こらないように建造されているのだそうであります。それからもう一つ、これらの原子炉に内装されている安全装置は、緊急の際には必ず原子炉を停止するようになっているのだそうであります。これはあたりまえなことでありまして、原子爆弾のように
○服部参考人 原子力潜水艦が放射性物質を海洋に出す、外部に出すという場合に二通りのことが考えられるわけです。 その一つは、これは確率は非常に小さいかもしれませんけれども、万一の事故を起こした場合、事故を起こしますと、とにかく原子炉の中には非常に大量のいわゆる死の灰と呼ばれる強い放射性物質がたまっているわけです。原子力潜水艦のように、約十万キロワット程度の熱出力を持った原子炉をまる一日運転いたしますと
○服部参考人 立教大学の服部でございます。 最近、原子力潜水艦の横須賀入港に伴いまして、原潜のいわゆる安全性の問題というものがあちらこちらで論議されております。その中で、私の知っております範囲でもいろいろと誤った議論が行なわれているように感じますので、その安全性の問題についてもう一度お話を申し上げたいと思います。 日本の原子力開発におきまして、原子炉の安全性の問題というものを重視していかなければならないということについては
○服部参考人 もちろん査問委員会の報告書は全部検討いたしました。その上での話であります。 スレッシャー号の事故と申しますのは、不幸中の幸いでございますけれども、たまたま三千メートルなどという非常に深いところに沈んでくれました。そのおかげで、現実に潜水艦がどこに沈んでいるか、原子炉がどうなっているかということすらいまだにつかめない状態であります。ましてや、その近所に放射能が出ているかどうかというようなことは
○服部参考人 いまの一番最後のお話からまずお答えいたします。 私、先ほどスレッシャーが原子炉の事故が原因で沈没したとは申さなかったのであります。あのような事故が起こったときに原子炉が当然こわれている、その中の燃料が溶融しているということは容易に考えられる、こういうことを私は申し上げた。 それからもう一つつけ加えますならば、先生のおっしゃいますように原子炉の事故が原因じゃなかったということはやはり
○服部参考人 立教大学原子力研究所の服部でございます。 本日の四名の参考人の中で、原子炉の運転の経験と申しますか、毎日原子炉を使って仕事をしております人間は私一人のようでございますので、特に原子炉自体の安全性について申し上げたいと思うわけでございます。 先に簡単に結論を申し上げておきますと、一つは原子力潜水艦に使っております加圧水型の原子炉、この原子炉は冷却系統の事故に対しまして非常に危険性が大